絹の服は、扱いが難しいと思われています。実際には、いくつかの基本を守れば、長く着ることができます。西陣の丸山織物から仕入れた生地を使って服を作ってきた経験から、具体的な手入れの方法を説明します。
絹が傷む主な原因 ¶
絹が傷む原因は、大きく三つあります。紫外線、摩擦、そして水分の急激な変化です。紫外線は繊維を劣化させ、光沢を失わせます。摩擦は、特に袖口と衿元で起きやすく、繊維が毛羽立ちます。水分の急激な変化(濡れた状態で絞る、乾燥機にかけるなど)は、繊維の収縮と変形を引き起こします。
保管の方法 ¶
絹の服は、直射日光の当たらない場所に保管します。クローゼットの中でも、窓に近い場所は避けてください。ハンガーにかける場合は、肩幅に合ったものを使います。長期保管の場合は、折り畳んで薄紙(和紙が理想)に包んでから引き出しに入れる方法が、繊維への負担が少ないです。防虫剤は、絹に直接触れないように注意してください。
洗濯について ¶
西陣絹の服は、基本的にドライクリーニングを推奨します。ただし、14匁以上の厚みがある絹であれば、手洗いも可能です。水温は30度以下、中性洗剤を少量使い、押し洗いで行います。絞らず、タオルに挟んで水分を取り、形を整えてから陰干しします。乾燥機は使用しないでください。
補修の判断基準 ¶
袖口や衿元のほつれは、早めに対処するほど修復しやすいです。繊維が大きく解けてしまうと、元の状態に戻すことが難しくなります。「まだ着られるけど、少し気になる」という段階でお持ちいただくのが、一番きれいに直せます。Trelzov Veltの補修サービスは、他店でお求めの絹の服も対象にしています。
絹の服は、手をかけるほど長く着られます。手入れの方法で分からないことがあれば、アトリエへのご予約の際にお気軽にお聞きください。